名付けられぬもの

2020.10.13


心揺さぶられる知らせが続く

古い手帳に書きつけた かつての言葉が

歳月の仕業によって立ち上がる



(マルテの手記/望月通陽訳)

”思い出がやがて血となり、また眼差しや仕草となり、自分と分かちがたく、名付けようのないものとなる稀な瞬間に、詩はようやく最初の言葉を立ち上げる。”




2019年、手記に留めた言葉を手掛かりに一冊の詩集を編んだ

望月氏の訳を初めて目にした時

そういった意味で自分はもう暫く書くことはないと思っていた

矢先に最初の言葉が立ち上がる

それらは自分と分かちがたく、稀な瞬間だったのだ



”書けば言葉は読むよりずっと長く私のものになるし、どの文字もその形のままノートに残って、しかも消えてゆく時間さえその形に響かせている。”



museum as it is  【望月通陽展 一行の詩の為に R.M.リルケ「マルテの手記」に寄せて】

http://asitis.sakatakazumi.com/#about

VERVEから車で15分程の  museum as it is にて 2021年3月28日迄 開催中です

 


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